きっと、どこかで一度は耳にしたことがある言葉「いちばんたいせつなことは、目に見えない」これは、サン=テグジュペリの名作「星の王子さま」に出てくるキツネのセリフです。でもこのメッセージ、普段の生活の中ではついつい忘れがちではありませんか?数字や証拠に価値を感じやすい現代。目に見えないけれど確かにそこにあるたいせつなことについて考えていきましょう。

miho
この記事は次のような人におすすめです!
- SNSや人間関係でモヤモヤしている人
- 最近、心がちょっと乾いていると感じる人
- 忙しくて、大切なことを見失いそうな人
職場や学校、友達関係など、社会の中で生きている限り、人との関わりは避けられません。だからこそ、多くの人が、大なり小なり人間関係の悩みを抱えているのではないでしょうか。
国内で300万部を超えるベストセラー『嫌われる勇気』では、アドラー心理学の考え方として「すべての悩みは対人関係の悩みである」という主張が紹介されています。
このサイトでは、そんな人間関係の悩みを解決するためのヒントをまとめています。
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「星の王子さま」ってどんな話?

サン=テグジュペリと「星の王子さま」
「星の王子さま」は飛行士でもあった作者サン=テグジュペリが描いたの物語です。第二次世界大戦中の1943年、彼がアメリカに亡命していた時期に出版されました。
彼は郵便飛行や偵察飛行などに携わるなかで、命の危険と隣り合わせの日々を送りました。空の上から見える広大な風景や、人生のはなかさ、人間の孤独。そんな実体験が王子さまとぼくの会話の中ににじんでいます。
そしてサン=テグジュペリは、この本の出版の翌年、偵察飛行に出たまま帰らぬ人となりました。
子どもと大人の「ものの見方」の違いを描いた、不思議な旅の物語
王子さまは、小さな星に一輪のバラと暮らしていました。
でもその関係に悩み、ほかの星を旅してまわるうちに、さまざまな大人たちと出会います。例えば、
- 自分のことしか考えていない王さま
- ひたすら数字を数えてばかりの実業家
- お酒を呑むことの理由を問われて答えられない酔っ払い
これらの登場人物は、どこか現代の大人たちの縮図のようにも見えます。
効率や成果を求め、忙しさに振り回され、何のために生きているのかさえ見えなくなってしまったような人たち。
そんな旅のなかで、王子さまはキツネと出会い、「心で見ることの大切さ」「関係を結ぶことの意味」を教えてもらいます。
「きみがバラのために費やした時間の分だけ、バラはきみにとって大事なんだ」
『星の王子さま』(サンテグジュペリ/著 池澤夏樹/訳 集英社文庫)より引用
この一言は、「繋がりとは何か?」という本質をやさしくついてきます。
「星の王子さま」は目に見える世界と目に見えない大切なものを対比しながら、私たちに本当の豊かさとは何かを問いかける物語なのです。
名言に込められたメッセージ

「星の王子さま」の中で、もっとも有名なセリフ
たいせつなものは、目には見えないんだよ
この言葉は、王子さまがキツネとの出会いのなかで学んだ、大切な真実です。
キツネが教えてくれたこと
物語の中で、キツネは王子さまにこう言います。
「きみがバラのために費やした時間の分だけ、バラはきみにとって大事なんだ」
『星の王子さま』(サンテグジュペリ/著 池澤夏樹/訳 集英社文庫)より引用
つまり、「大切なもの」は最初から特別なのではなく、誰かを思い、時間をかけて関係を育てていく中で生まれてくるということ。
これは、人間関係も全く同じです。親友、家族、恋人。見た目やスペックではなく、「その人と過ごした時間」や「心のつながり」が関係を深めていくのです。
心で見なくちゃ、ものごとはよく見えない
キツネはもうひとつ、こんなことも言います。
「ものごとは、心で見なくちゃ。肝心なことは、目では見えないんだよ。」
この「心で見る」という感覚は、現代でいう共感力やメタ認知にも通じるもの。
目に映る情報や表面的な言葉だけではなく、相手の気持ちや、背景にある物語を感じ取ろうとすること。
例えば、誰かの一言がぶっきらぼうに聞こえても、「もしかして今日、なにかあったのかな?」と思えたら、それはもう「心の目」で見ているということかもしれません。
このセリフたちは、ただの名言ではなく、生き方の指針として、そっと背中を押してくれる言葉なんです。
私たちの生活にどう活かせる?
現代の生活は、目に見えるものであふれています。
- SNSの「いいね」やフォロワー数
- テストの点数や評価、売上、ランキング
- ブランドもの、整った見た目、おしゃれな部屋
こうした数字や視覚的な情報は、分かりやすくて安心できます。
でも、そのせいで見えないけど大切なものが後回しになっていないでしょうか?
- 一緒にいてホッとする安心感
- 何も言わなくても通じる信頼
- どんな時も思い出せる思いやり
- 毎日をなんとなく明るくするユーモア
- 誰かに対するやさしい気持ち
このようなものは、数値化できないうえ、人に自慢することもありません。でも、ふとした瞬間にじんわり心を満たしてくれる豊かさの根っこなのです。
忙しくて余裕がないとき、ちょっと落ち込んでいるとき、誰かと比べて自分が嫌になるとき。
そんな時こそ思い出してみてください。
「本当にたいせつなものは、目にみえないんだよ。」
この言葉が、心で感じるというシンプルだけど深い感覚をそっと思い出させてくれるはずです。
心でみるために、できること
- 数字より「気持ち」に目を向ける
→「いいね」ではなく、「なぜこの投稿をしたのか」を考えてみる - 正しさより「思いやり」を優先する
→議論に勝つよりも、相手の立場を感じることを大切に - 「ちゃんと向き合う時間」を作る
誰かと静かに話す、ひとりで考える、本をよむなど
まとめ
忙しい日々の中で、つい忘れてしまう「たいせつなもの」。見えるものばかりに気を取られて、気づかないうちに置いてきてしまうかもしれません。もう一度「心で見る」目を取り戻して、自分の大切にしたいものについて考えてみましょう。

miho
今回も人と関わっていくうえで避けることはできない人間関係の悩みを減らすための手助けになる情報をまとめました。他の記事もありますので、あなたが今よりより生きやすくなる手助けになれば嬉しいです!X(Twitter)でお悩みの募集もしています。