毎日生活していると知らず知らずのうちにストレスが溜まってしまっているということはありませんか?私たちが生きている社会では、生きているだけでも様々なストレッサーに直面します。どうしても避けることのできないストレスはどのように管理し、発散していけばよいのでしょうか?ストレスが溜まる原因、日々の生活でストレスをため込みすぎないための管理法、ストレスが溜まってしまった時の解消法について詳しく説明します。

miho
この記事は次のような人におすすめです!
- 自分が今どのくらいストレスが溜まっているのか客観的に見てみたい
- なぜ現代人はこんなにストレスが溜まりやすいのか知りたい
- 日常生活の中で、手軽にストレスを管理する方法を知りたい
- 嫌なことがあったときなど、ストレスが溜まってしまった時の解消法を知りたい
職場や学校、友達同士など、この社会の中で生きている限り、人との関わりは必要不可欠ですよね。それゆえにどんな人でも、大なり小なり人間関係の悩みを抱えているのではないでしょうか。国内の発行部数が300万部を超える「嫌われる勇気」でも「すべての悩みは対人関係の悩みである」というアドラーの教えが出てきます。ここではそんな人間関係の悩みに関する情報をまとめています。より生きやすくなる手助けができれば嬉しいです!
今溜まっているストレスはどのくらい?ストレス度診断
ストレス度診断
以下の診断で、あなたのストレス度をチェックしてみましょう。
- 0~5個:ストレス軽度
ほとんどストレスをため込んでいない状態。今の生活リズムを大切にしましょう。 - 6~10個:ストレス中程度
日常的にストレスを感じている可能性があります。適度に休息をとる習慣を心がけましょう。 - 11~15個:ストレスやや重度
ストレスが溜まり始めている状態。ストレス解消法を積極的に取り入れてみましょう。 - 16~20個:ストレス重度
心身の健康が危険信号が出ています。無理せず休息を取りましょう。
あくまで目安です。
ストレスとは?
ストレスとは、外部からの刺激や要求に対する心と体の反応のことを指します。適度なストレスは成長やパフォーマンス向上に役立つこともありますが、過剰になると心身に悪影響を及ぼします。
ストレスの種類①:ポジティブなストレス(ユーストレス)
挑戦や新しい環境に対応するためのモチベーションになるストレスです。集中力やパフォーマンスが高まり、目標達成を促進する役割があります。
例:試験勉強中の高揚感、プレゼン前の緊張、新しい仕事への期待感など
ストレスの種類②:ネガティブなストレス(ディストレス)ストレスの種類②:ネガティブなストレス(ディストレス)ストレスの種類②:ネガティブなストレス(ディストレス)
心や体に負担をかけ、疲労や不調を引き起こすストレスです。疲労感、不安感、イライラ感が増加し、長期化すると心身に悪影響を及ぼします。
例:過剰な仕事量、人間関係のトラブル、予測不可能な出来事
ストレスの例
外部的要因
- 仕事関連:締め切りのプレッシャー、職場での人間関係
- 家庭:鍛冶屋育児、家族内のトラブル
- 社会的要因:経済的不安、社会的なプレッシャー
内部的要因
- 感情的ストレス:過剰な期待、不安や自己批判
- 身体的ストレス:睡眠不足、不規則な食事や運動不足
topic!ストレスは進化の過程で役に立った?

ポジティブなストレスの例に、プレゼン前の緊張が挙げられているけど…
緊張してしまったせいで、練習通りに出来なかったり大事なところで噛んでしまったりして、悪影響がでているような気がする。緊張せずにプレゼンをできる人の方が集中力もパフォーマンスが高いんじゃないの?

確かにそう感じてしまいますね。
ストレスは狩猟や収集を行っていた時代に「生き延びるために必要な機能」として進化したのでは?と言われています。
ストレス反応が起きると、
- アドレナリンとノルアドレナリンが分泌される:
アドレナリンは「緊急事態に体を戦闘モードにするスイッチ」、ノルアドレナリンは「冷静に集中する力を高める助っ人」のようなもの。これにより心拍数が上昇し、筋肉に血液を供給する速度が速くなります。 - 血液循環の変化:
消化器系や他の狩猟に不要な部分への血液供給が減り、筋肉や脳など「今すぐ必要な部分」 に血液が集中します。これにより、素早く動いたり判断したりする能力が向上します。 - エネルギー供給の最適化:
肝臓が蓄積された糖(グルコース)を放出し、エネルギー供給を増加させます。その結果、敵を素早く仕留めるためのパワーが得られます。 - 呼吸の変化:
呼吸が早く浅くなり、酸素を体内に多く取り入れることで、運動能力が高まります。

このように狩猟採集時代に敵から逃げたり、仕留めたりするために進化したストレスですが、現代社会では同じようには機能しません。
現代の職場や日常生活での、身体的な行動を必要としないストレッサーにも反応してしまうことで、心や体に悪影響を及ぼすことがあります。

プレゼンの時の緊張も、進化の名残かもしれないってことか!複雑な気持ち…

緊張するのは、あなたの体が「ここは大事な場面だ!」と全力でサポートしようとしている証拠なんです。それだけ真剣に挑んでいるどいうポジティブなサインなんですよ!
現代人がストレスを抱えやすいのは何故?
1,情報量の増加
- 情報過多
インターネットやスマートフォンの普及により、膨大な情報が常に手に入る環境が整いました。しかし、これが逆に脳に負担をかけ、ストレスを増大させる原因になっています。
例:ニュース、SNS、広告 - 比較文化の加速
SNSを通じて他人の成功や生活が簡単に見えるようになり、自分との比較から劣等感や焦りを感じやすくなっています。
2,人間関係の複雑化
- オンラインとオフラインの両立
現代ではオンラインでの人間関係が増え、物理的な距離がなくなった一方で、一人の時間との境目が曖昧になったり、「即時応答」のプレッシャーや誤解が生じやすくなりました。 - 社会的孤立
都市化が進む中で、家族や地域社会とのつながりが希薄になり、孤独感を抱える人が増えています。
3,経済的・社会的プレッシャー
- 競争社会
学校や職場での競争が激化し、成功や成果を求められるプレッシャーが増えています。
例:長時間労働、キャリアアップへの過度な期待 - 経済的不安
物価上昇や賃貸、将来の年金不安など、経済的なストレスが常に存在しています。
4,テクノロジーの進化によるライフスタイルの変化
- 休息の不足
スマホやデジタル機器の利用が睡眠の質やリラックスの時間を奪っています。
例:寝る前のスマホ利用が睡眠の質を下げる - 常に「繋がっている」状態
電話、メール、LINEなど通知により、仕事とプライベートとの境界があいまいになり、常にオンの状態が続きやすくなっています。
5,環境的な要因
- 都市化と自然の減少
都市での生活は自然と触れ合う機会を減少させ、人間本来のリズムを乱してしまいます。 - 騒音・人口密度の増加
都市部では騒音や人混みによる刺激が多く、これが慢性的なストレスを生みます。
6,健康習慣の乱れ
- 運動不足
デスクワークや車社会の普及により、体を動かす機会が減少しています。運動不足はストレスの発散を妨げます。 - 食生活の変化
ジャンクフードや加工食品の増加は、栄養バランスを崩し、体と心の健康に悪影響を及ぼします。
7,時間のプレッシャー
- 「忙しい」文化
現代では、常に何かをしている状態が「充実」や「成功」と捉えられることが多く、休むことへの罪悪感を抱きやすい傾向があります。 - マルチタスクの増加
複数のタスクを同時にこなすことが求められ、それが脳に余分な負担をかけています。
社会的・文化的な変化
- 価値観の多様化
多様な生き方や考え方が尊重される一方で、「自分にとっての正解」が分からなくなり、迷いや不安を感じられる人が増えています。 - 社会問題の影響
気候変動やパンデミックなどの大きな問題が、個人レベルでも心理的負担を与えています。
ストレスが溜まりにくくなる!毎日のストレス管理法

習慣にすることでストレスが溜まりにくくなる方法をたくさんまとめました。この中から自分の生活に合うものを組み合わせて、自分流のルーティンを作ってみましょう。
1,体を整える習慣
適度な運動
- ウォーキング:毎日20~30分、自然の中や近所を散歩するとリラックス効果が得られます。忙しい時は外の空気を吸うだけでも効果があります。
- ストレッチやヨガ:筋肉の緊張をほぐし、血流を改善するします。特にお風呂から出た後や寝る前がおすすめです。
- 有酸素運動:ジョギングやダンスなどでストレスホルモンを減少させる効果が期待できます。
質の良い睡眠
- 就寝前に心掛けること
スマホやPCを練る1時間前にオフにする。温かいお風呂につかる(38~40℃の熱すぎないお湯に10~15分)。 - 環境を整える
部屋を暗くし、静かで快適な温度で寝る。
バランスの良い食事
ストレス軽減に役立つ栄養素
- マグネシウム:ナッツ類、ホウレンソウ、豆類など
- ビタミンB群:玄米、卵、バナナなど
- トリプトファン:チーズ、豆腐、魚など
2,心を整える習慣
マインドフルネスや瞑想
- マインドフルネスの呼吸
呼吸のペースを無理に変えず、自然なリズムで吸って吐いてを繰り返します。息を吸うときには空気が鼻から入って肺に満ちる感覚、吐くときには肺から空気が出ていく感覚を観察します。思考や感情が浮かんだ際は無理に排除しようとせず、そのまま受け入れます。「今、こんな考えが浮かんでいるな」と気づき、評価せず、再び呼吸に意識を戻します。思考や感情という箱が流れてきても、中身は確認せず、そのまま水に流していくイメージです。日常生活のなかに取り入れる方法を紹介した記事があるのでそちらも参考にしてください。
- 簡単な瞑想
静かな場所で目を閉じ、「今ここ」に意識を集中します。雑念が浮かんでも気にしないことがポイントです。
感情を言語化する
- ジャーナリング(感情を書き可視化する)
毎日少しの時間でもよいので、その日の気持ちや出来事を書き出すと頭の中が整理されます。
- リフレーミング
ネガティブな出来事を「どう役立つか」と捉える練習をすると、落ち込みにくくなります。
自分に優しくする
- セルフコンパッション(ほめトーク)
「完璧でなくてもいい」「今できることを頑張っている」と自分を認めると、ネガティブ思考を軽減することができます。
3,環境を整える習慣
デジタルデトックス
- デバイスとの距離を作る
1日10分でも良いので、スマホやPCを手放して物理的に遠ざけ、休む時間を作りましょう。 - SNSの通知をオフにして「静けさ」を感じてみましょう。
空間を整える
- 整理整頓
デスクや部屋をすっきりさせることで、気持ちもスッキリします。 - 自然を取り入れる
植物を育てたり、自然を感じられる場所に行くことでストレスが軽減されます。川や焚火などの自然音を流すのもおすすめです。
休息の計画を立てる
- 意識的に休む
何もしない「白紙の時間」をスケジュールに組み込んでみましょう。何もしない自分を認めることが大切です。お気に入りの音楽や映画を見るなど、全力でリラックスすることに専念しましょう。
4,対人関係を活用する習慣
感情を共有する
- 信頼できる人(アプリ)に話す
悩みを打ち明けるだけで気持ちが軽くなることが多いです。家族や友人との雑談もストレス解消に繋がります。人に話しづらいことや、予定が合わない時は丁寧に優しく話を聞いてくれるアプリを活用すると心が軽くなります。
他者に感謝する
- 感謝の言葉を伝える
「ありがとう」と意識して伝えることで、自分自身も幸福感を感じることができます。
コミュニティに参加してみる
- 趣味のグループやイベントに参加する
人とつながることで孤独感を和らげる効果があります。
ストレスが溜まってしまった時の解消法9選

ストレス管理の習慣をつけることで、日常の中でのストレスが溜まりにくい状態になります。しかし、予想外の出来事が起きた時や嫌な出来事があった時など、急にストレスが溜まってしまうこともあります。そんな時は、速やかに解消する方法を試すことが大切です。
サウナや温泉に行く
サウナで汗を流したあと、冷水で体を冷やしてリフレッシュする「整う」感覚を味わったり、温泉につかりながら、非日常的な時間を過ごすことで、血行促進とともに心がリフレッシュされます。
アートや創作を楽しむ
絵を描く、DIYに挑戦するなど、手を動かしてクリエイティブな活動をしてみましょう。陶芸や作品作りの体験に参加してみるのもおすすめです。「結果」を求めずに、作ることを自由に楽しむことが大切です。手を動かすことで頭がクリアになったり、集中力が回復します。
非日常的な体験をする
電車に乗って降りたことのない駅で降りてみるなど、「知らない街」を探索してみたり、遊園地やスカイダイビングなど、普段はしない体験をしてみると、非日常的な刺激で脳がリセットされて、ストレスを忘れることができます。
思い切り笑う
コメディ映画やお笑いライブを見に観に行き、大声で笑う時間を作ってみましょう。笑いは「自然なストレス解消法」として科学的にも効果が証明されています。脳内にエンドルフィン(痛みを和らげたり、気分を良くしたりする働きがある幸せホルモンの一種)が分泌され、心身が軽くなります。
大声を出す
カラオケで好きな曲を全力で歌ったり、山や海などの広い場所で思い切り叫ぶと、体の緊張が一気にほぐれ、スッキリ感を味わうことができます。
アニマルセラピー
ペットと遊んだり、動物園に行くなどして動物と触れ合ってみましょう。最近では猫・犬・爬虫類など様々な種類の動物と触れ合えるカフェがあるので自分の好きな動物と触れ合ことができます。動物とのふれあいで癒し効果を得ることができます。
一人旅をしてみる
一人で好きな場所に出掛けて、思う存分自分だけの時間を過ごしてみましょう。旅行の計画を立てること自体が日常のストレスから解放される準備になります。普段行かない環境でリフレッシュすることで、心がリセットされます。
特別間のある味を楽しむ
普段はいかない少し高めの特別な料理を食べてみたり、食べたことのない食材や料理を試してみましょう。味覚を刺激することで、簡単に非日常的な感覚を味わうことができます。
自分へのご褒美を詰め込んだ「ひとやすみマニュアル」を試してみる
好きな飲み物やブランケット、アロマなど、自分の好きなものを身の回りにおいて、好きなように過ごす1日を作ってみましょう。その日は絶対に完璧をもとめたり、やりたくないことをしてはいけません。徹底的に自分を労わりましょう。「今日は何もしなくていい」という日があってもOKと自分を許しましょう。
まとめ
ストレスをため込まないためには、ストレスの原因を避けよう管理することが大切です。ストレスそのものは私たちの生活の一部であり、完全に排除することはできません。適切に管理することで、ポジティブな側面を引き出し、健康を保つことが重要です。