つながりやコミュニケーションの場として活用するほかに、流行っている物事を知ったり情報収集をしたりと様々な場面で使うことが増えているSNS。その一方で、依存や誤解が生じやすい環境を作り出しています。では、SNSに依存してしまうとどのような問題があるのでしょうか?実際に起こりやすいストレスやトラブルの具体例と、適切な距離感を保ち健全にSNSを使っていく方法をまとめました。また、なぜSNS依存は起こりやすいのかも解説しています。

miho
この記事は次のような人におすすめです!
- 自分のSNS依存度を診断したい
- SNS依存にならないように予防したい
- SNS依存になる前にどんな予兆があるのか知りたい
- 何故SNSを見続けてしまうのか知りたい
- SNSがギャンブルに似ていると言われている理由を知りたい
- SNSに依存しないためには、どの様なことに心掛ければよいのか知りたい
職場や学校、友達同士など、この社会の中で生きている限り、人との関わりは必要不可欠ですよね。それゆえにどんな人でも、大なり小なり人間関係の悩みを抱えているのではないでしょうか。国内の発行部数が300万部を超える「嫌われる勇気」でも「すべての悩みは対人関係の悩みである」というアドラーの教えが出てきます。ここではそんな人間関係の悩みに関する情報をまとめています。より生きやすくなる手助けができれば嬉しいです!
SNS依存度診断
SNS依存度診断
スタートを押して診断を始めましょう!
評価リスト
0~5個:依存度は低め
あなたはSNSとの付き合い方が非常にバランスよく保たれています。
必要なときだけSNSを使い、他の生活にも十分な時間を割いているようです。これからもこの調子でSNSとの健全な関係を保っていきましょう。
6~10個:中程度の依存度
あなたはSNSにある程度の時間を費やしているようです。
ときどきSNSが気になって他のことに集中できないことがあるかもしれません。日常生活の一部としてSNSを使用しているものの、やや多い使用が懸念されます。
11~15個:高めの依存度
SNSに費やす時間が増え、日常生活の多くに影響を与え始めている可能性があります。
SNSでの反応や投稿内容が気になり、ストレスや不安を感じることもあるかもしれません。他の大事なことを後回しにしてしまう傾向が強くなっている可能性があります。
16~20個:非常に高い依存度
あなたはSNSに強く依存している可能性があります。
SNSを見ていないと不安になったり、SNSが生活の中心になっている可能性が高いです。他人との比較や承認欲求が強まり、ストレスや自己否定感が生じているかもしれません。
これが当てはまるとSNS依存かも?予兆とその影響

SNS依存の予兆
SNS依存は、最初は小さな変化から始まり、次第に生活全体に影響を及ぼすことがあります。下記のような兆候に心当たりはありませんか?
- SNSをチェックせずにはいられない
何度もSNSを確認したくなり、通知が来ていない時でもわざわざアプリを開いてしまう。SNSを使っている時間が増え、他のことが手につかなくなることも。 - 時間を無駄にしている感覚がある
SNSを見ていると、気づけば何時間も経っているが、充実感や満足感を感じられない。その結果、生活の他の部分が犠牲になったり、自己管理が疎かになる。 - SNSでの承認欲求が強くなる
他人の「いいね」やコメントを気にしすぎ、反応が少ないと落ち込んだり不安を感じる。投稿後にすぐ反応を確認して、その結果に過剰に反応してしまうことが増える。 - オフラインの時間が苦痛になる
SNSから離れる時間や実際の対面での会話がつまらなく感じたり、ストレスになる。家族や友達が一緒にいるときでも、ついついスマホを見てしまうことが増える。 - SNSのために現実世界の活動を犠牲にする
仕事や勉強の時間をSNSに費やすことが増え、やるべきことが後回しになる。
SNS依存の影響
精神的な健康への影響
SNS上での承認欲求が強くなり、他人の反応に依存してしまうことが自己肯定感の低下を引き起こします。また、過剰な情報収集や他人と比較することがストレスや不安、焦燥感を引き起こす原因になります。
生活リズムの乱れ
SNSに没頭して寝る時間が遅くなったり、朝起きてすぐにスマホをチェックすることが習慣化すると、睡眠不足や生活リズムが乱れる可能性があります。これがさらに、心身の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
人間関係の悪化
SNS上での誤解や過剰な依存が、現実世界の人間関係に悪影響を及ぼすことがあります。例えば、SNSで繋がっている人との関係が過剰に重視され、実際の対人関係が疎遠になることがあります。
自己認識のゆがみ
SNSでの「自分のイメージ」を過剰に意識してしまうことが、自己認識を歪める原因になります。SNSに投稿する内容が「他人にどう思われるか」を基準にしてしまうことで、自分本来の価値観や意見が曖昧になることがあります。
身体的な影響
長時間のスマホやパソコンの使用が、肩こりや目の疲れ、頭痛を引き起こすことがあります。また、過度のSNS使用が運動不足を招き、健康に悪影響を与えることもあります。
その他のSNSで起こるトラブルと影響
誹謗中傷・炎上
投稿やコメントに対して誹謗中傷が寄せられる。不適切な発言や投稿が原因で多くの人から批判を受ける「炎上」
具体例
- 誰かについて意見する内容の投稿が、意図と異なり拡散されてしまう
- 個人的な意見が過激だと捉えられ、集中的に攻撃を受ける
- 精神的なダメージをうける。
- 仕事や学校など、実生活にも悪影響が及ぶことがある。
アカウントの乗っ取り
不正アクセスによりSNSアカウントが乗っ取られ、他人になりすまして迷惑行為が行われる。
具体例
- 乗っ取られたアカウントからスパムや詐欺メッセージが送られる
- 自分の知らない投稿が勝手に行われ、信用を失う
- 個人情報の漏洩や金銭的な被害
- 信頼関係の損失
プライバシーの侵害
自分の写真や情報が許可なく拡散されたり、知らないうちに個人情報が特定される「特定被害」がある。
具体例
- 無断で取られた写真がSNSに投稿される
- 自分が意図しない情報(住所、職場など)が特定され、拡散される
- 実生活での安全やプライバシーが脅かされる
- トラブルに巻き込まれる可能性が高まる
フィッシング詐欺
SNSを使った詐欺。悪意のあるリンクをクリックしてしまうことで情報が盗まれる。
具体例
- 知り合いのふりをしたメッセージでリンクをクリックさせ、パスワードを盗む
- 「抽選に当選しました」などの偽メッセージでクレジットカード情報を入力させる
- 金銭的な損失や個人情報の悪用
誤解やトラブルの拡大
書き方や文脈が誤解され、友人や知人とトラブルになる。
具体例
- 冗談で投稿した内容が相手を傷つけ、喧嘩に発展する
- 意図せず誰かを非難しているように受け取られる
- 人間関係が悪化する
- 仲直りが難しくなるケースもある
デマや誤情報の拡散
誤った情報やデマを信じたり、それを拡散してしまう。
具体例
- 偽のニュースや誤情報を意図せずリツイートやシェアしてしまう
- 悪意のある情報操作に加担してしまう
- 信頼を失う
- デマが他人に迷惑をかける場合は法的責任を問われる可能性もある
いじめや不適切な接触が起こる
子どもや未成年がいじめや悪質な大人からの接触を受ける。
具体例
- SNS上で仲間外れにされたり、攻撃的なメッセージを送られる
- 出会い系目的の大人から接触され、危険な状況に巻き込まれる
- 心理的なトラウマ
- 実生活での安全が脅かされる
依存しやすいのは「SNSがギャンブルに似ている」から?

ロード時間が脳にドーパミンをだす
次にどんな投稿が見れるのか期待してしまう
ロード時間は「次に何が表示されるのか」という期待感を生む時間です。この期待感が脳に「ドーパミン」を分泌させます。ドーパミンは「報酬予測」に関与する神経伝達物質で、実際に報酬を得る前の「わくわく感」や「期待感」という快楽を引き起こします。
タイムラインの更新や、通知アイコンが読み込まれる瞬間に、「次に面白い投稿が見られるかも」と思わせる効果があるのです。
ロード時間は「スロットマシン」の役割
SNSのロード時間は、ギャンブルの「スロットマシン」のような役割を果たします。スロットマシンのリールが回る瞬間と同じように、SNSでのロード時間が「次に何が起こるのか分からない」という予測不可能性を提供します。
その結果、予測できない報酬(次の投稿、通知の内容など)によって、脳が強く刺激され、さらにSNSを使いたくなるループが生まれます。
人類はSNSやギャンブルにハマりやすいように進化した?
生き残るための「探索本能」
狩猟採集時代では、食べ物を探し続けなければ生存することができませんでした。そのため、食べ物を探し当てた時に「ドーパミン」が分泌され、報酬系が刺激される仕組みが進化の過程で生まれました。
SNSで次の投稿や通知を探す行為は、この狩猟採集時代の「探索行動」と同じメカニズムを刺激します。タイムラインをスクロールしたり、新しい通知を探したりする行為が、「新しい情報を発見する」という狩猟本能を満たしています。
「予測できない」が脳を刺激する
狩猟採集時代

どこで食べ物を見つけられるか分からない…でも生き残るために食べ物を得なければ。探索をやめずに探し続ければきっと見つかる!
現代のSNS

いつどんな投稿や通知がくるか分からない…今見たらなにか面白い情報を見ることができるかもしれない!早く確認しないと
常に探し続けてしまう
SNSのロードや無限スクロールが、次々と新しい投稿を探す行動を引き起こします。「次の投稿はもっと面白いかもしれない」と期待することで、時間を忘れてしまいます。
これによって、無限スクロールで何時間もタイムラインを見続けたり、「もっと通知が来ているかも」と思い、何度もアプリを開いて確認してしまうのです。
報酬の変動が依存を強める
SNSでは「面白い投稿」や「通知」が不規則に現れるため、ギャンブル依存と同じ原理で報酬が得られる可能性に期待して行動を続けてしまいます。
その結果この「変動スケジュール(不定期報酬)」が、SNSを使い続ける強いモチベーションになり、依存を引き起こします。
SNS依存をやめるには?適切な距離感の保ち方7選

1,自分のSNS利用状況を確認し、制限する
スマホのスクリーンタイム機能や専用アプリで1日のSNS使用時間を記録します。
無意識に使っている時間が多い場合は、「こんなに使っていたのか」と驚くこともあります。これを「見える化」することで、自分がどの程度依存しているかを把握できます。
使用時間を制限する方法の具体例
1日30分、または1時間など、SNSを使う時間を具体的に決めます。アプリのタイマー機能を利用して、一定時間経過後に通知を受けたり、専用アプリで利用を制限するのがおすすめです。使用時間を守ることで、無駄な時間を減らすことができます。
使用時間を制限するのにおすすめのアプリはこちら

ポモドーロ・テクニックを使うのもおすすめ
ポモドーロ・テクニックとは、25分の作業と5分の休憩をセットにして行動する時間管理法です。本来は作業効率を上げる方法なのですが、SNSを長時間続けて見続けないようにするためにも効果的です。
詳しくはこちらの記事でまとめています
2,SNSをみるタイミングを決め、ルールを作る
SNSをチェックする時間帯を決める(例:朝1回、昼休みに1回、寝る前は見ないなど)。このルールを守ることで、SNSに振り回されず、他の活動に集中できます。寝室にはスマホを持ち込まない、または目覚まし時計を使用してスマホ依存を減らすこともおすすめです。
寝る前・起きた直後は使わないのがおすすめ
寝る前の利用は、睡眠の質を下げる原因になります。(ブルーライトや興奮)
また、起きた直後にSNSをチェックすると、その日の気分が他人の投稿に左右されることがあります。
3,通知をオフにする
SNSアプリの通知をオフにして、自分が使いたいときだけ見るようにします。
通知が頻繁に来ると、無意識にアプリを開いてしまうことが増えます。必要な連絡はメッセージアプリや電話で受けるように設定してみましょう。
4,趣味や新しい活動など、SNS以外の楽しみを見つける
オフラインで楽しめる趣味(読書、料理、運動など)を始めてみましょう。SNS以外で充実感を得ることで、SNSへの依存を減らせます。
例:散歩やジョギングをする。友達や家族と直接会って話す。
5,他人との比較をやめる
SNS上の投稿は「見せたい部分」だけであり、実生活のすべてではありません。他人の「投稿」を鵜吞みにしないことが重要です。他人と自分の比較をするのではなく、自分の成長や価値観を重視しましょう。また、ネガティブな感情が生まれやすいアカウントはフォローを外しましょう。
ポジティブなアカウントだけをフォローする
自分が見ていて楽しい、元気が出る投稿をするアカウントだけを選びましょう。フィールドをポジティブな内容だけで満たすことで、SNSがストレスの原因になりにくくなります。
6,デジタルデトックスを取り入れて、意図的にSNSから離れる日を作る
週に一日、完全にSNSを使わない日を設定してみましょう。スマホを持たないで旅行やアウトドアに挑戦してみるのもおすすめです。SNSに依存せずに生活する心地よさを実感することで依存を減らすことができ、自分自身と向きあう時間を増やすことができます。
7,感情に左右されないようにして心の健康を守る
SNSで感情的になりそうな時は、一度ログアウトしましょう。ログインに必要なユーザー名やパスワードを控えておけば、再度ログインすることも可能です。また、投稿する際にも、数分考えて他人の意見や「いいね」に依存しないよう意識してから冷静になるようにしましょう。
まとめ
SNSは便利で楽しいツールですが、生活の中心に捉えすぎると依存に繋がる可能性があります。SNSを利用する目的を明確にして、必要以上に振り回されないように心がけることが大切です。

miho
今回も人と関わっていくうえで避けることはできない人間関係の悩みを減らすための手助けになる情報をまとめました。他の記事もありますので、あなたが今よりより生きやすくなる手助けになれば嬉しいです!X(Twitter)でお悩みの募集もしています。