自己効力感とは、「自分ならやれる!」という自分を信頼する感覚です。自分は何かを達成できると信じる気持ちが高いほど、挑戦に前向きになり、努力を継続しやすくなります。では自己効力感を高めるとどのようなことに心掛ければよいのでしょうか?今回は自己効力感を高めることのメリット、高める方法、自己肯定感と自己効力感の違いを詳しくまとめました。自己効力感の高さがどれくらいかが分かる診断付きです。

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職場や学校、友達同士など、この社会の中で生きている限り、人との関わりは必要不可欠ですよね。それゆえにどんな人でも、大なり小なり人間関係の悩みを抱えているのではないでしょうか。国内の発行部数が300万部を超える「嫌われる勇気」でも「すべての悩みは対人関係の悩みである」というアドラーの教えが出てきます。ここではそんな人間関係の悩みに関する情報をまとめています。より生きやすくなる手助けができれば嬉しいです!
自己効力感の高さ診断
あなたの自己効力感の高さはどれくらい?
スタートボタンを押して診断を始めてください。
- 16~20点:非常に高い自己効力感
あなたは、どんな状況でも自信を持って行動できるタイプです。挑戦を恐れず、目標を達成する力が十分に備わっています。このまま新たな挑戦を楽しみましょう。 - 11~15点:高めの自己効力感
あなたは多くの場面で自信を持ち、積極的に取り組める傾向にあります。ただし、特定の状況では迷いや不安を感じるかもしれません。自分の成功体験を振り返り、さらに自信を強化しましょう。 - 6~10点:普通~やや低い自己効力感
自己効力感が不安定な部分があり、特定の状況で自信を持てないことがあるかもしれません。小さな目標を設定して達成することで、少しずつ自信を高める努力をしてみましょう。 - 0~5点:低い自己効力感
自己効力感が低めで、挑戦や行動に不安を感じることが多いかもしれません。まずは小さな成功を積み重ねたり、周囲のサポートを活用したりして自己効力感をを育てていきましょう。
※あくまで目安です。
自己効力感が高まることで多くの面でメリットがある

1,モチベーションが上がる
自分の力を信じているため、行動する意欲が湧きやすくなります。
- やるべきことの前向きに取り組める
- 困難な目標や課題にも挑戦しようとする意欲が高まる
- 長期的な目標に対して努力を続けやすくなる
2、困難に対する耐性が高まる
失敗や困難に直面してもあきらめずに工夫を重ねることができます。
- 挫折からの回復力が強くなる
- 問題解決力が向上する
- 「できる方法」を見つけようと試行錯誤を続ける
3、ストレスに強くなる
不安やストレスをコントロールしやすくなります。
- プレッシャーのかかる状況でも冷静に対処できる
- ストレスをポジティブに捉えて前向きな行動に変えられる
- 健康的なメンタルを維持しやすい
4、自己成長が加速する
新しい挑戦を楽しむことができるため、スキルアップや自己成長が促進されます。
- 未知の分野やスキルにも積極的に挑戦できる
- 学び続ける姿勢を保ちやすい
- 継続的に自己改善を図ることができる
5、人間関係が良好になる
自分に自信をもって行動できるため、他者との関係でもポジティブな影響を与えます。
- 他者と協力する際にリーダーシップを発揮しやすい
- 人間関係での不安が減り、積極的に関われる
- 周囲に前向きな影響を与え、信頼されやすくなる
6、健康や生活習慣が改善する
健康的な行動を選びやすくなり、ライフスタイル全般が向上します。
- 規則正しい生活習慣を維持しやすい
- 健康的な食事や運動を積極的に取り入れる
- ストレスによる不健康な行動(暴飲暴食など)を避けられる
7、幸福感が高まる
成功体験を多く積みやすいため、ポジティブな感情を持つことが増えます。
- 日々の小さな成功が「自分の価値」を感じさせる
- ポジティブな考え方が身に付きやすい
- 幸せだと感じる時間が増える
自己効力感はどのように高まる?4つの要因
自己効力感は、主に心理学者アルバート・バンデューラが提唱した4つに要因を通じて形成されます。。
成功体験(過去の成功)
・小テストでいい点数を取ったから、次の期末試験でもいい結果が取れそう。
・今回の仕事はとても難しかったけどやり遂げた。次のプロジェクトも自信を持って挑もう。
過去に実践した成功経験が、最も強力な自己効力感の源になります。成功体験を積み重ねることで、「自分にもできる」とい確信が強まり、次の挑戦に向かう自信が高まります。
代理体験(他者の成功を見る)
自分と似た生い立ちの人が成功している姿をSNSで配信しているのをみて、刺激をうけた。
同僚がスキルを習得して成功しているのをみて、「自分にもできそう」と感じた
他者の成功を観察することで、「自分にもできる」という気持ちが高まります。特に、観察する相手が自分と似た状況やスキルを持っている場合、効果が大きくなります。そのため、自分と近いロールモデルを見つけることで、ポジティブな影響を受けやすくなります。
言語的説得(周りの人からの励まし)
友達や家族から「いつも努力しているね」と応援された
先生や上司から「あなたの成長を期待しているよ」と言われた
他者からの励ましや肯定的な意見も、自己効力感を高める重要な要因です。「君ならできる」「頑張っている姿を見ているよ」といった言葉が自分を信頼する力を後押しします。具体的で現実的な内容であるほど効果が高くなります。過剰な期待は逆効果になる場合も。
生理的・感情的状態(体や心の健康)
十分に睡眠をとった後だと、困難な課題にも意欲的に取り組める
緊張しすぎてミスを重ねてしまい、「自分には無理だ」と感じてしまった
自分の感情や身体的な状態も、自己効力感に影響を与えます。リラックスしている時やポジティブな気持ちでいる時には、「自分ならできる」という感覚が高まります。一方、ストレスや緊張が強かったり、疲れが溜まっている状態では、自己効力感が低下することがあります。適切なストレス管理やリラクゼーションの習慣を持つことが、自己効力感を保つ手助けになります。
この4つすべてを意識することが大切
自己効力感は、成功体験を重ね、周りの人から学び、周囲の励ましを受け、感情を整えることで育まれます。どれか1つの要因だけでなく、これら4つが相互に作用して強化されていくことで、自己効力感が安定的に形成されます。
4つすべてできなくても大丈夫!自分自身で自己効力感を高める方法

小さな成功を疑似的に作る
初めてやること、慣れないことで成功体験を得るのが難しい場合もありますよね。そんな時はタスクを小さなステップに分解し、各ステップをクリアしていきます。そうすることで、成功を感じられるようになります。
- 作業を「短い時間で達成可能なタスク」に分ける。
- 完了するたび自分を褒める。
具体例:「レポートを作る」という課題を、「情報を集める」「構成を考える」「1パート終わらせる」というように小さなステップに分ける。
このようにタスクを小さなステップに分けて行うと、自己効力感を高めるだけでなく、作業の効率を上げる効果もあります。ここでおすすめなのが「ポモドーロ・テクニック」というもの。25分の集中と5分の休憩を1セットとして、作業を進めていきます。詳しくはこちらの記事でまとめていますので、ぜひ試してみてください。
成功体験を得るには他の方法も
- 準備を成功とみなす
成功体験がないと感じても、挑戦の準備をした段階で、それをポジティブに捉えてみましょう。例えば、「練習をした」「情報を集めた」といった準備行為そのものを肯定的に評価したり、「初めてやることだから、挑戦するだけで素晴らしい、価値がある」と考えましょう。
具体例:初めてマラソンに挑戦する時、「練習で10分も走れた」という準備段階の進歩を成功体験とみなしたり、「マラソンに挑戦するため行動した自分はすごい。それだけでも価値がある」と考える。
自分の成長や成果に目を向ける
他者の成功例を目にする機会がない場合でも、自分の成長や過去の成果に目を向けることで解決できます。
- 自分の過去の成功や経験を分析し、「以前できなかったことが、今できるようになっている」と自己比較を行う。
- 自己比較が難しかった場合は、本やオンラインのコンテンツで、間接的に他者の経験を学ぶ(必ずしも身近な人の成功例でなくても構いません。)
具体例:youtubeやブログで成功した人のストーリーを見て、自分の状況に応用してみる。
「自己対話」を取り入れる
一人でこなしている作業など、励ましを得ることが難しい場合もあります。そんな時は自分自身を肯定し、内面的な対話を行うことで補うことができます。
自己対話についてはこちらの記事で詳しくまとめています。参考にしてみてください。
具体例:不安に感じた時、自分で「今日も少し進歩した」と振り返り、意識的に自分を認める習慣をつける。
短い時間でできるリラックス法を取り入れる
忙しい状況では、自己効力感が低下しがちです。この場合、まず「状況をリセットする」方法を考え、ほんの数分で出来るリラクゼーションを取り入れてみましょう。
具体例:深呼吸を5回繰り返す。ストレッチや肩回しなど、軽い運動をする。好きな音楽を聴く。マインドフルネスをする。
マインドフルネスはストレスを軽減するほかに、たくさんのメリットがあります。瞑想と違い、手軽に行いやすいのでとてもおすすめです。
どれか一つに集中して伸ばす方法も
4つの要因のうち1つや2つが欠けている場合でも、残りの要因を意識的に強化することで、自己効力感を高めることは可能です。特に成功体験は最も効果的で直接的な方法であり、自分自身でコントロールしやすいので、そこに焦点を当てるのがおすすめです。
自己効力感と自己肯定感の違いは?
自己肯定感は自分自身の存在や価値をありのままに受け入れ、肯定する感覚。
自己効力感は自分が目標や課題を達成できる能力を持っているという信念や確信。
自己肯定感を基盤として高めていくと、自己効力感を育むことがスムーズになります。
こちらの記事では
- 自己肯定感と自己効力感の違い
- どちらかが高いとどうなるのか・具体例
などを分かりやすくまとめています。ぜひ参考にしてみてください!
自己肯定感の高め方はこちら
まとめ
自己効力感を高めるとたくさんのメリットがあります。高めるためには
- 小さな目標を設定・達成する
- ポジティブな出来事を記録する
- 他者を励まして自分もポジティブになる
- 自分を褒める習慣を作る
- 感謝を言葉にする
- 成長を記録して可視化する
これらを取り入れることで、少しずる自己効力感を高めることができるので試してみてください!

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