セルフコンパッションとは、自分に対して優しさや共感を持つ姿勢のことです。困難や失敗に直面したとき、自分を責めるのではなく、ありのままの自分を受け入れることが重要です。ではセルフコンパッションが出来るようになるとどのような効果があるのでしょうか?メリットと実践方法を紹介します。あなたがどれくらいセルフコンパッションが出来ているかを測定することができる診断もあります。

miho
職場や学校、友達同士など、この社会の中で生きている限り、人との関わりは必要不可欠ですよね。それゆえにどんな人でも、大なり小なり人間関係の悩みを抱えているのではないでしょうか。国内の発行部数が300万部を超える「嫌われる勇気」でも「すべての悩みは対人関係の悩みである」というアドラーの教えが出てきます。ここではそんな人間関係の悩みに関する情報をまとめています。より生きやすくなる手助けができれば嬉しいです!
セルフコンパッション度診断
・16~20個:セルフコンパッションがとても高い
あなたは自分に優しく、心のケアをしっかりと行えています。これからもそのバランスを保ちましょう。
・11~15個:セルフコンパッションは十分ある
比較的セルフコンパッションを実施できていますが、さらに高めることで、心の安定が増すでしょう。
・6~10個:セルフコンパッションが中程度
自分を責めすぎることもあるかもしれません。セルフケアや優しい言葉を意識して、もう少し自分に優しくしてみましょう。
・0~5個:セルフコンパッションを意識する必要あり
自分に厳しいかもしれません。まずは小さなステップから、自分を労わる習慣を始めてみましょう。
セルフコンパッションには3つの要素がある

自己への優しさ(Self-Kindness)
自分の苦しみや失敗に対して、厳しい批判ではなく、思いやりを持つことです。「自分も人間だから失敗することがる」と受け入れる態度です。
共通の人間性(Common Humanity)
苦しみや失敗は誰にでもあることを認識することです。「自分が不幸なのではない」と理解し、人間としての共通の経験と捉えます。
マインドフルネス(Mindfulness)
自分の感情や痛みを否定せず、ありのままに観察することです。過度に感情に巻き込まれることなく、冷静に現状を受け止めます。
セルフコンパッションの効果は?メリット7選
ストレスや不安の軽減
セルフコンパッションは、困難な状況や失敗に直面したときに自己批判を減らし、感情的な負担を軽減します。自分に優しく接することで、心の緊張を緩和し、ストレスへの耐性を高めることができます。
感情が安定する
感情の浮き沈みを和らげる効果があります。セルフコンパッションを実施することで、ネガティブな感情に囚われにくくなり、穏やかで安定した心の状態を保ちやすくなります。
自己肯定感が上がる
他者と自分を比較するのではなく、自分自身を受け入れる態度を育むことで、自己肯定感が高まります。結果として、他者の評価に過剰に依存しない健康的な自分を形成することができます。
良好な人間関係を築ける
自分を優しく扱うことができる人は、他者にも思いやりを持つ傾向が強くなります。そのため、信頼感や共感力が高まり、良好な人間関係を築くことができます。
新しい挑戦ができるようになる
自己批判が強いと、新しい挑戦への恐れが生じてしまいがちですが、セルフコンパッションを持つことで、失敗を恐れずに行動できるようになります。失敗してもそれを学びの機会ととらえるポジティブな視点を持つことができます。
健康面にもいい影響を与える
セルフコンパッションは、心だけでなく体にも良い影響を与えます。例えば、睡眠の質が向上したり、ストレスホルモンの分泌が減少するなど、全体的な健康状態をサポートする効果があります。
自己成長を促進する
自己否定ではなく、自己理解をベースにしたセルフコンパッションは、過去の失敗や弱点を受け入れる力を育て、学びと成長の機会として活用できます。そのため、より柔軟で成長志向な考え方を持つことが可能になります。
セルフコンパッションを高める方法
自分を他人と同じように扱う
他人が困難な状況に直面しているとき、どのような言葉をかけますか?
その優しさを自分自身にも向けてみましょう。

友達が同じ状況だったらどう励ますかな?

こんな気持ちになっている友達を見つけたらどう寄り添えばいいんだろう?
自己批判をしない
失敗やミスをしたとき、自分を責める代わりに思考を切り替えます。

誰にでも間違いはある。この経験で学ぶことができた!

今、自分に優しくするにはどうしたらいいんだろう?
このように思考を切り替え再度捉えなおすことを「リフレーミング」といいます。リフレーミングにも良い効果がたくさんあります。こちらの記事で詳しくまとめていますので、参考にしてください!
マインドフルネスを取り入れる
セルフコンパッションは、現在の感情をありのままに受け入れることが重要です。マインドフルネスを行うと、自分の感情をジャッジせずに「これが今の自分なんだな」と認めることができるようになります。
マインドフルネスについてはこちらの記事で詳しくまとめていますので、ぜひご覧ください!
自分へ優しくする言葉を使う
心が乱れているとき、以下の言葉を繰り返すことで自己への優しさを思い出すことができます。

どんな人でも失敗はする

今は苦しいけど大丈夫。私は頑張ってる。

自分を責めても何も解決しないな。少し休もう。
体を休める
心のケアだけでなく、身体への思いやりも大切です。
例:疲れている時は十分な休息を取る
健康的な食事や運動を通じて自分の体を大切にする
温かいお茶を飲んだり、リラックスできる環境で過ごすなど
身体を休ませたいときは自分に何かしてあげることも大切ですが、「何をしないか」もとても大切です。こちらで紹介している「ひとやすみマニュアル」を作れば、効果的にセルフケアをすることができます。ぜひ試してみてください!
客観的に見ることを意識する
困難な状況に直面したとき、「なぜ自分だけが…」と思うことがありますが、他の人も同じような体験をしていると気付くことが大切です。

自分だけがミスしているわけじゃない

これもみんなが経験するものだ。
ジャーナリングをする(感情を書き出す)
日記やノートに自分の感情や思考を書き出すことで、自己理解が深まり、自分を優しく見つめる練習をすることができます。

今、自分はどんな気持ち?

今日、自分に優しくできたことは何?
習慣をつくる
セルフコンパッションを日々の習慣にするために、小さな儀式を取り入れてみましょう。
例:朝起きてすぐにジャーナリングをする
寝る前に、ポジティブな出来事を書き出す「ほめトーク」を行う
「ほめトーク」についてはこちらの記事で紹介していますので、参考にしてみてください!
セルフコンパッション・エクササイズを行う
自分のことを否定してしまいそうになった時には簡単にできるエクササイズをしてみましょう。
1,手を胸に当てて深呼吸する。
2,3つのフレーズを心の中で言う

今はどんな気持ち?

これは私だけではなくて、誰にでも起こることだ。

自分自身に優しくしよう。
まとめ
セルフコンパッションは、日常の中で少しずつ取り入れることで、大きな変化をもたらす力を持っています。失敗しても「それでもよく頑張った」と自分を励ましたり、他人と比較せずに「自分らしさ」を認めることできるよう、繰り返し実践してみましょう。

miho
今回も人と関わっていくうえで避けることはできない人間関係の悩みを減らすための手助けになる情報をまとめました。他の記事もありますので、あなたが今よりより生きやすくなる手助けになれば嬉しいです!X(Twitter)でお悩みの募集もしています。