リフレーミングとは、ある出来事や状況、物事に対する視点や、解釈を意図的に変えることで人生の質を向上させる強力なツールです。ネガティブな考え方をしがちな人、ストレスを抱えている人、人間関係に悩んでいる人などはリフレーミングを習慣化することができれば、心の余裕が生まれ、より良い人生を築く手助けになります。今回はそんなリフレーミングのメリットや練習法・習慣化させる方法などを詳しくまとめました。

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職場や学校、友達同士など、この社会の中で生きている限り、人との関わりは必要不可欠ですよね。それゆえにどんな人でも、大なり小なり人間関係の悩みを抱えているのではないでしょうか。国内の発行部数が300万部を超える「嫌われる勇気」でも「すべての悩みは対人関係の悩みである」というアドラーの教えが出てきます。ここではそんな人間関係の悩みに関する情報をまとめています。より生きやすくなる手助けができれば嬉しいです!

リフレーミングとは?

リフレーミングの言葉の由来は「フレーム(枠組み)」を「リ(再び)」で「変える」という意味から来ています。

  • 人は誰しも、出来事や状況をある「枠組み(フレーム)」で解釈します。
  • この「枠組み」によって、ポジティブにもネガティブにも物事を捉えることができます。
  • リフレーミングでは、その枠組みを意識的に変えることで、捉え方や感情を柔軟に調整します。

リフレーミングにはどんな効果が期待できる?

ストレスの軽減

ネガティブな出来事も、視点を変えることでポジティブまたは中立な意味を見出せるため、ストレスや不安が軽減されます。例えば、「ミスして怒られた」という体験を「成長のための貴重な学び」と捉えなおすことで、ストレスや不安が軽減されます。

問題解決能力が上がる

違った視点から物事を見ることで、従来の考え方では気づけなかった解決策が見つかりやすくなります。例えば、「予算が足りないから無理」と考えるのではなく、「少ない予算で最大限の効果を出す方法を探す」という発想に転換します。

人間関係が良好になる

他者の言動や状況を別の角度から理解することで、感情的な衝突を避けることができたり、相手への共感力が上がり、コミュニケーション能力が高まります。例えば、「冷たくされている」と感じる相手に対し、「忙しくて余裕がないのかもしれない」と考えることで怒りや不満が軽減されます。

柔軟な思考力が育成される

リフレーミングを繰り返すことで、物事を多方面に考えられるようになり、柔軟な思考力が身に付きます。その結果、困難な状況でも適応力を発揮することができるようになります。

自己肯定感が上がる

自分の経験や能力をポジティブに捉えなおすことで、自己評価が高まり、自信が付きます。例えば、「プレゼンで緊張した」という経験を「それでも最後までやり遂げた」と捉えることで肯定することができます。

ポジティブな感情が増える

ネガティブな状況に対しても前向きな解釈が出来るようになり、日常生活で感じる満足感や幸福感が高まります。

いろんなことに挑戦できる

挑戦や失敗を恐れず、新しいことに取り組む意欲が高まります。例えば、「失敗したらどうしよう」という不安を「失敗しても新しいスキルや経験が得られる」と考えることができます。

感情のコントロールがしやすくなる

怒りや悲しみといった感情に引きずられず、冷静に状況を捉えなおす力がつきます。

このようにリフレーミングは考え方だけではなく、行動や感情などが変わるため、人生の様々な場面で効果を得ることができます。

日常生活で出来るリフレーミングの方法

日常生活の中で簡単に実践することができ、習慣化しやすいリフレーミングの方法を紹介します。

ネガティブな感情を認識する

まず最初は、自分が感じているネガティブな感情や考えに気付く練習をしましょう。この時ポイントなのはネガティブな感情を否定せず、「その感情があること」を素直に受け入れることです。
例:「今、イライラしている」「落ち込んでいる」など

質問を自分に投げかける

「この状況のポジティブな面は何だろう?」「これを別の視点で見るとしたらどうなる?」「この経験から学べることは何だろう?」というように、自分に問いかけて視点を変えるヒントを得ます。
例:「仕事でミスをした」という状況なら、「今後ミスを防ぐための新しい方法を学ぶチャンスかもしれない」「自分だけでなく、チーム全体のミス対策を改善できるかもしれない」など

言葉をポジティブに言い換える

ネガティブな言葉を、肯定的または中立的な言葉に置き換えます。言葉を変えるだけで、気分や思考に変化が生まれます。
例:忙しい→充実している
時間が足りない→限られた時間を有効に使うチャンス
失敗した→貴重な経験を得た

メタ認識を使う(第三者の視点で考える)

自分を第三者の視点で見て、フラットに捉える練習をします。
例:「もし友達が同じ状況だったら、どうアドバイスする?」、「この状況を10年後から振り返るとしたら、どう思う?」

※おすすめ|日記をつかう

一日を振り返り、リフレーミングをしながら出来事を記録すると習慣化がしやすくなります。
書き方の例

今日の出来事:仕事で失敗して怒られた
ネガティブな感情:落ち込んだ、腹が立った
リフレーミング:自分に期待されている証拠。今後ミスを防ぐ方法を学べた。

この様に各項目ごとに一言ずつでもよいので毎日行うことが大切です。日記を書く際におすすめのアプリはこちらで紹介しています。

マインドフルネスを取り入れる

マインドフルネスとは、「今この瞬間」に意識を集中する方法のことで、、自分の気持ちや考えを整理したい人や、疲れ・ストレスが溜まっている人おすすめです。これに、ネガティブな感情が沸いたときに「これに別の見方はできるか」と問いかける時間をプラスすることで、リフレーミングも行うことができます。

マインドフルネスについて詳しくまとめた記事はこちら

ルーチンの中に入れ込む

一日の中でリフレーミングを行う時間を決め、その時間に上記の方法を実践してみるのもおすすめです。
例:通勤中、家事中は「最近困ったこと」「その出来事のいい面」を考える

リフレーミングの具体例を紹介

雨の日

ネガティブな考え:「せっかくの予定が台無し…」

リフレーミングすると

雨のおかげで家でゆっくりゲームやリラックスする時間ができた!

渋滞中

ネガティブな考え:「時間の無駄…」

リフレーミングすると

好きな音楽やラジオを聴くことができた!新しいものも聴いてみよう

忙しい時

ネガティブな考え:「やることが多くて大変…」

リフレーミングすると

自分が頼りにされている証拠だ!

相手が無愛想な態度

ネガティブな考え:「自分のことが嫌いなのかも…」

リフレーミングすると

忙しいだけかもしれない。自分からもう一度連絡してみよう

年を重ねたことに悩み

ネガティブな考え:「もう若くない。何も新しいことはできない…」

リフレーミングすると

これまでの経験を活かして、より深いチャレンジができる!

効果をアップさせるには習慣化が大切!

リフレーミングは、1度行えば効果が出るというものではありません。少しづつ練習して、意識しなくてもリフレーミングが出来るようになりましょう。

習慣化するコツ
  • 小さなことから始める:焦らずにまずはネガティブな感情を意識するなど、簡単なものから試してみましょう
  • リフレーミングを共有する:リフレーミングの効果を高めるには、家族や友人と取り組むこともおすすめ。お互いにネガティブに感じたことを共有し、ポジティブな意見を出し合うことで、一人では気が付かなかった面を見つけることができる上に、より楽しく取り組むことができます。
  • ポジティブは言葉を意識する:「できる」「良い」「成長」といった言葉を意識して使うことで、簡単にリフレーミングを行うことができます。
  • 失敗しても大丈夫:最初はうまくポジティブに考えられなくても問題ありません。少しずつ続けることで自然と身についていきます。

まとめ

リフレーミングは、視点を変えることで人生の質を向上させる強力なツールです。日常生活で少しずつ練習し、柔軟な考え方を身につけることで、困難な状況もポジティブに捉えられるようになります。

miho

今回も人と関わっていくうえで避けることはできない人間関係の悩みを減らすための手助けになる情報をまとめました。他の記事もありますので、あなたが今よりより生きやすくなる手助けになれば嬉しいです!X(Twitter)でお悩みの募集もしています。

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