人間の味覚は「健康にいいものを好み、害のあるものを避ける」ように発達してきたと言われています。しかし、現代ではジャンクフードなど、進化的なおいしさのセンサーを利用して、「不健康でもおいしいと感じる」食べ物がたくさんあります。実は、これは人間関係でも同じことが言えます。気づかぬうちにジャンクフードのような「不健康でもおいしいと感じる」関係を続けていると、自分の価値が低く感じてしまったり、その関係に依存してしまい離れることが難しくなることも。そんな健康的で幸せな生活を送るための重要な、ジャンクフードのような関係と・栄養がある関係の違いを見極め方を詳しくまとめました。

miho
この記事は次のような人におすすめです!
- 自分がどのくらい良い人間関係を築けているのか診断してみたい
- 健康的でストレスの少ない人間関係を築きたい
- 依存的だったり、自己評価が下がってしまうような人間関係に陥りがち
- 何故ジャンクフードのような人間関係を築きやすいのか知りたい
- 健康的ではない人間関係とはどのようなものなのか気になる
職場や学校、友達同士など、この社会の中で生きている限り、人との関わりは必要不可欠ですよね。それゆえにどんな人でも、大なり小なり人間関係の悩みを抱えているのではないでしょうか。国内の発行部数が300万部を超える「嫌われる勇気」でも「すべての悩みは対人関係の悩みである」というアドラーの教えが出てきます。ここではそんな人間関係の悩みに関する情報をまとめています。より生きやすくなる手助けができれば嬉しいです!
【食べ物の場合】健康にいいものがおいしい・害があるものは不快と感じる理由

健康にいいものがおいしく感じる理由
- 自然の甘味
果物や蜂蜜など、エネルギー源となる自然な甘さは、人間にとって貴重な栄養源だったため、好まれるようになりました。 - 旨味
タンパク質やアミノ酸を含む多くの食材(肉、魚、発酵食品など)は、旨味として認識され、栄養価が高いものとして好まれます。 - 新鮮さ
新鮮な野菜や果物の香りは、健康的な状態を示すシグナルとして好まれます。
害があるものを不快と感じる理由
- 腐敗臭
腐った食材から発生する臭いは、有害な細菌や毒素の存在を示すため、本能的に避けられるようになっています。 - 苦味
苦味は毒性物質を含む可能性が高い植物に多く含まれるため、不快に感じるようになっています。(ただしコーヒーやチョコレートなど例外もあります) - 酸味
発酵が進みすぎたすっぱいものも、腐敗の兆候とみなされることがあります。
ジャンクフードのように、不健康なものでもおいしいと感じてしまうのはなぜ?
- 砂糖
自然界にはない量の砂糖が含まれる食品は、脳に強い報酬を与え、中毒性を持つことがあります。 - 脂肪
高脂肪の食事はエネルギー密度が高く、飢餓状態を生き抜くための本能に訴えかけます。 - 化学調味料
旨味を強調する調味料が使われると、脳が「栄養がある」と錯覚してしまうことがあります。
このように、人間は進化していくなかで健康にいいものはおいしく、害があるものは不快に感じる仕組みになりました。しかし、現代の食品環境では、その感覚が意図的に操作されているため、必ずしも本能通りにはいきません。短期的な快楽を提供する反面、長期的には健康を害する可能性が高いため、注意が必要です。
診断|相手とどれくらい健康的で良い関係を築けている?

相手を思い浮かべて質問に「はい」か「いいえ」で答えてください。あなたと相手の「健康的な関係度」を診断することができます。友人、恋人、家族、職場など、さまざまな人間関係で使うことができます!
良い人間関係度診断
「スタート」を押して診断を始めてください。
診断結果
診断結果
「はい」の数はいくつでしたか?
- 13~15個:素晴らしい関係!
あなたは相手と非常に健康的でいい関係を築けています。この関係を大切に育んでいきましょう。 - 10~12個:良好な関係!
全体的にバランスが取れたいい関係ですが、いくつかの改善できる部分があるかもしれません。気になる点を話し合ってみてください。 - 6~9個:改善の余地あり
一部の面でバランスが崩れている可能性があります。相手との関係を見直し、必要に応じて距離感やコミュニケーションを調整してみましょう。 - 5個以下:注意が必要
この関係はあなたにとって負担が多いか、不健康な可能性があります。関係を続けるべきかどうかを慎重に考えましょう。
人間関係で「おいしい」・「おいしくない」と感じるものは?
健康的で「おいしい」人間関係の特徴
- 安心感
誠実で信頼できる相手といると、自分を守られているように感じます。これが「心地よさ」(おいしさ)として認識されます。 - 共感・理解
自分の考えや感情を理解し、共感してくれる相手との関係は、心を満たし、ポジティブなエネルギーを与えてくれます。 - 成長・充実感
お互いが成長できる関係は、長期的に「心の栄養」を与えてくれます。学び舎挑戦を共有できる相手との関係は、人生を豊かにします。
このように、「おいしい」と感じる健康的な人間関係には以下のような特徴があります。
- 一緒にいてリラックスできる
- お互いに支えあう関係で、一方的な消耗がない
- どんな状況でも誠実で信頼できる
健康に悪く「おいしくない」人間関係の特徴
- 噓・裏切り
誠実ではない相手に対する不信感があるとストレスを感じます。 - 過剰な依存
一方的にエネルギーを奪われると、心理的に疲れを感じます。 - 否定的な影響
批判や否定ばかりする人といると、自己価値が下がり、不快になります。
このように、「おいしくない」と感じる健康に悪い人間関係には以下のような特徴があります。
- 一緒にいると疲れる、またはストレスを感じる
- 自分が利用されているように感じる
- 自己成長や幸福感を妨げられる
不健康な人間関係に陥りやすい人の特徴はこちら
不健康なのに「おいしく」感じてしまうジャンクフードのような人間関係
悪い関係がおいしく感じる理由3つ
- 短期的な快楽
楽しい時間や刺激的な感覚を与えてくれる人は、一時的に「心地よい」と感じることがあります。
例:魅力的だけど不誠実な恋人 - 依存や習慣
長期間続いた関係や慣れた関係は、害があっても「離れるのが怖い」と感じ、離れるのが難しくなってしまいます。 - 自己価値の混乱
自分に自信がないと、相手の支配や批判を「自分のため」と思い込んでしまう場合があります。
ジャンクフードのような関係を続けるとどんな悪影響がある?
- 精神的健康の悪化
ストレスや不安が増え、自己肯定感が下がってしまいます。感情が乱れ、疲労感や孤独感が強くなるなど、不安定な状態になる恐れも。 - 自己成長の停滞
時間やエネルギーを奪われ、自分の目標に集中できなくなったり、ネガティブな影響を受け、挑戦する意欲が低下します。 - 他の人間関係への悪影響
他人への信頼感が薄れ、人間関係全般が悪化してしまいます。また、良い関係を築くチャンスを逃してしまいます。 - 身体的健康の低下
ストレスで体調を崩し、睡眠不足や疲労感が続き、不健康な生活習慣に陥りやすくなります。 - 自己評価の低下
不健康な関係に慣れ、幸せの基準が歪んでしまいます。「自分にはいい関係を築けない」と思い込みやすくなります。
良い関係を築くにはどうしたらいい?4つのポイント
人間関係では「心地のよさ=健康」とは言い切れない場合もあります。食べ物と同じように、本能だけではなく「この関係は自分にとって健康的か?」と意識的に選ぶ力が必要です。
1,自分を知ることから始める
いい関係を築くには、まず自分自身をよく理解することが大切です。自分の価値観やニーズを知らなければ他人と適切な距離感を保つことが難しくなります。
自分の価値観を確認する
「私にとって大切なのは正直さ」「お互いを尊重しあえる関係が理想」など、自分の中での優先順位を明確にしましょう。
自分の感情を認識する
「この人と話すと疲れてしまう」「この関係は成長を感じられる」など、自分がどう感じているのかを意識してみましょう。
自分のニーズを伝える
「私は〇〇を大切にしているんだ。だから、これを共有できる人と付き合いたい」と素直に言葉で伝える練習をしてみましょう。
2,相手を尊重し、共感する
良い関係には「相手を尊重すること」と「共感」が欠かせません。ただし、相手にただ同調するのではなく、相手の立場や気持ちを理解しようとすることが重要です。
話をよく聞く
相手の話に耳を傾け、途中で口を挟まないようにしましょう。「これはどう感じる?」と質問をすると理解を深められます。
相手を否定しない
相手の価値観や意見が自分と違っても、それをすぐに否定せず、まずは「そういう考えもあるんだ」と受け入れてみましょう。
感謝の気持ちを伝える
小さなことでも「ありがとう」と言葉にする習慣を付けましょう。例:「今日も一緒にいてくれてありがとう。楽しかった。」など
3,健康的な距離感を保つ
良い関係には、心地よい距離感が必要です。お互いに依存しすぎず、自立した上で関係を築くことが大切です。
相手をコントロールしようとしない
「相手がどう行動するかはその人の自由」という意識を持ちましょう。
境界線を設定する
自分が無理だと思うことは、勇気をもって断りましょう。例:「それは私にはできないけど、他の方法を考えよう。」など
一人の時間を大切にする
いい関係を築くためには、リフレッシュする時間も必要です。自分自身のケアを優先しましょう。
4,時間を共有し、一緒に解決する
良い関係では、衝突や問題があってもお互いに向き合い、解決する力が必要です。避けて通らず、話し合いを大切にしましょう。
感情的にならずに話す
問題があるとき、相手を非難せず、自分の感情に焦点を当てて話しましょう。例:「あなたの行動で傷ついた」というより「私はこう感じた」と伝えてみましょう。
相手の立場を考える
自分の意見だけを主張するのではなく、「相手がどう感じているのか」を考えながら話し合いましょう。
解決策を一緒に探す
双方が納得できる解決方法を模索しましょう。例:「次回からどうすればお互いに快適に過ごせるか一緒に考えよう」など。
まとめ
短期的には快楽を感じさせてくれるジャンクフードのような関係ですが、そんな生活を続けていると、精神的にも身体的にも様々な悪影響が出てきます。おいしくて健康によい人間関係を築くためには、まず自分のことをよく知り、相手を尊重する気持ちを持つことが大切です。健康的な人間関係を心掛け、長期的に安定して幸せな生活が送れるようにしましょう。

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今回も人と関わっていくうえで避けることはできない人間関係の悩みを減らすための手助けになる情報をまとめました。他の記事もありますので、あなたが今よりより生きやすくなる手助けになれば嬉しいです!X(Twitter)でお悩みの募集もしています。