レストランのメニュー、今日着ていく洋服、似た商品がたくさん並ぶネットショッピングなど、私たちは一日に何百回もの決断を行っています。実はこの決断の回数が増えると、いつのまにか脳のエネルギーが消耗し疲れてしまっていることがあります。これを「決断疲れ」と言います。決断疲れの状態になると、徐々に質の良い判断ができなくなったり、「もう考えたくない!」と決断を避けるようになってしまうことも。生活の質を上げるためにはこの決断疲れを減らす必要があります。

miho
この記事は次のような人におすすめです!
- 決断疲れとは何か知りたい
- 仕事で疲れると、夜ご飯が適当になってしまう
- 人付き合いをするのが面倒になってしまった
- 夜中の衝動買いが増えた
- 決断力、意志力を上げたい
- 生活の質を高めたい
職場や学校、友達同士など、この社会の中で生きている限り、人との関わりは必要不可欠ですよね。それゆえにどんな人でも、大なり小なり人間関係の悩みを抱えているのではないでしょうか。国内の発行部数が300万部を超える「嫌われる勇気」でも「すべての悩みは対人関係の悩みである」というアドラーの教えが出てきます。ここではそんな人間関係の悩みに関する情報をまとめています。より生きやすくなる手助けができれば嬉しいです!
決断疲れとは?

決断疲れとは、繰り返し決断を行うことで脳が疲労し、判断力や意志力が低下する現象を指します。
- スーパーでの買い物
「どの調味料がいいかな…」と何度も迷っているうちに疲れ、最後は適当に選んでしまう - ランチ選び
メニューが多すぎて悩み、結局「いつものでいいや」となる - 仕事終わりの疲労感
1日会議で決断を重ねた後、帰りにジャンクフードを衝動買いしてしまう - ネットショッピング
口コミやランキングを調べすぎて疲れ、結局何も買わずに終わるor目についたものを適当に買ってしまう
このように、日常の中で何気なく行っている選択が積み重なることで、脳が疲れてしまいます。
なぜ決断疲れが起こるの?
1,脳は決断のためにエネルギーを消費する
決断をする際、脳は「どの選択肢がベストか?」と考え、情報を処理し、判断を下します。このプロセスには前頭前野(論理的思考や意思決定を司る部分)が関わり、大きなエネルギーを使います。
例:スーパーで買い物をする際、「この調味料は無添加だけどちょっと高い…でもこっちは安いけど添加物が…どっちにしよう?」
細かい決断の積み重ねが、脳のエネルギーを消耗させます。
2,決断を重ねるほど脳が疲れていく
朝のうちはスムーズに決断できても、日中に何度も選択を繰り返すうちに、脳のリソースが減少し、判断力が鈍るようになります。
例:仕事での決断の積み重ね
- どのメールを先に返信するか?
- 企画の方向性はどうするか?
- 会議の時間は何時にするか?
この様な決断を繰り返すうちに、仕事が終わるころには「夕飯はどうしよう?」という簡単な選択さえ面倒に感じるようになってしまいます。
3,判断力が低下し、不合理な決断をしてしまう
頭が疲れてくると、賢明な選択をするのが難しくなり、「もうどうでもいい!」と適当に決めてしまう傾向が強まります。
例:
・ジャンクフードの誘惑
仕事終わりにスーパーに行くと、疲れているため健康的な選択ができず、ついお菓子やカップ麺を買ってしまう。
・ネットショッピング
「どのスマホケースがいいかな…レビューをみて比較しよう」と考えていたが、疲れてしまった「もうこれでいいや!」と適当に選んでしまう。
4,決断を避けたくなる(先延ばし・無気力)
脳が限界に達すると、判断するのが面倒になり、「もう考えたくない!」と決断を避けるようになります。
例:
・優柔不断になる
レストランのメニューを見ていても「どれでもいいや…」と選べない。
・いつもと同じ選択をする
スーパーでいつも同じ食材を買う。服を考えるのが面倒で、同じコーディネートばかり着る。

このように、決断のたびに脳がエネルギーを消耗する 繰り返すと脳が疲れ、判断力が低下する 適当な選択をしてしまう 決断自体を避けるようになり、先延ばしや無気力になるのが決断疲れのメカニズムです。
決断疲れになるとどんな悪影響がでる?
質の低い決断をしてしまう
決断疲れにより脳のエネルギーが消耗すると、細かい判断をするのが面倒になり、「楽な選択」や「衝動的な選択」に流されやすくなります。
- 健康に悪い選択をする
疲れていると、ジャンクフードや甘いものを選びがちになる
「今日はもう考えるのが面倒だから、ピザでいいや」 - 安易な買い物をしてしまう
長時間迷ったあと、一番目立つものやおすすめに表示されたものを買ってしまう
「もうこれでいいや」と適当に決めてしまう - 仕事でミスが増える
疲れた状態では、慎重い考えるのが難しくなり、うっかりミスや誤った判断をしやすくなる
決断を避ける(優柔不断・先延ばし)
決断を繰り返すことで脳が疲れると、次第に選択すること自体が負担になり、「もう考えたくない」という状態になってしまいます。
- ランチが決められない
「どれもおいしそう」「でもカロリーも気になる…」と迷いすぎて、結局「もういつものやつでいいや」となる - 仕事の決断を先延ばしにする
「この企画、どれを選ぶべきか…もう少し考えてから決めよう」と言って締め切りぎりぎりまで決断を先送りにする - ネットショッピングが決められず、カートに入れたまま放置
「どれもよさそう…でも口コミが気になる…」と考えているうちに、結局買わずに終わる
感情のコントロールが難しくなる
脳が疲労すると、理性的な判断ができにくくなり、感情的になりやすくなります。
- 些細なことでイライラする
仕事で何度も決断を繰り返した後、帰宅すると「何食べる?」と聞かれただけでイライラする - 余裕がなくなり、人に当たる
「仕事で疲れているんだから、そんなこと聞かないで!」とパートナーや家族に冷たく当たってしまう - 決断を迫られるとパニックになる
「もう決めたくない!」と感じ、最終的に適当に決めて後悔する
誘惑に負けやすくなる
決断疲れによって意志力が弱まると、目の前の誘惑に負けやすくなり、普段なら避けられるものに手を出してしまいます。
- 夜更かしをしてしまう
「もう考えるのが面倒だから、動画をダラダラ見よう」と、気づけば深夜までスマホをいじってしまう - 無駄遣いが増える
「ストレス解消のために、この服買っちゃえ!」と、疲れた脳は、細かい計算や長期的な利益を考えるのが難しくなり、「今すぐ楽になる選択」をしがちに。 - ダイエットが続かない
日中に何度も決断を繰り返した結果、夜には「もういいや!」と食べすぎてしまう
人間関係にも影響がでる
決断疲れは自分の行動だけではなく、他人との関係にも悪影響を及ぼします。
- 人付き合いが面倒になる
「今週末の予定どうする?」と聞かれるだけで疲れ、「行かなくていいや」となりがち - 会話に集中できない
決断疲れで脳が消耗すると、相手の話を聞く余裕がなくなり、上の空になりがち - 些細なことで喧嘩になる
決断疲れでイライラしやすくなり、パートナーや友人との些細なやり取りに過剰に反応してしまう
決断疲れを減らす方法5選!

1,重要な決断は「脳が元気な時間」に行う
決断の質は、脳のエネルギー状態に左右されます。判断力が高い時間帯に重要な決断をするようにしましょう。
2,日常の決断を減らす(ルーティン化)
毎日繰り返す小さな決断をあらかじめ決めておくと、迷う時間を大幅に減らせます。
3,選択肢を絞る(情報の取捨選択)
選択肢が多いと、それだけで脳が疲れます。あらかじめ選択肢を絞り込むことで、スムーズに決断できるようになります。
4,決断ルールを作る(自動化する)
決断のルールをあらかじめ決めておけば、その場で迷う時間を減らせます。
5,疲れた時は「決断を一時保留」する
脳が疲れている状態で決断すると、誤った選択をしやすくなります。どうしても決められない時は、一旦保留するのもOKです。
6,余計な決断を減らし、脳のエネルギーを温存する
決断疲れは「何を決めるか?」の総量が多いほど蓄積しやすくなります。なるべく決断の回数を減らすことがポイントです。
7,決断のシミュレーションをしておく
「いざ決めよう!」となったときに迷わないよう、あらかじめシミュレーションしておくと決断の負担が減ります。

この7つを意識すれば、決断の負担を減らし、余計なストレスを感じずに快適に過ごせるようになります。
まとめ
決断疲れを防ぐには、重要な決断を脳が元気な時間に行い、日常の選択をルーティン化し、選択肢を絞るなど対策を行うことが大切です。判断の負担を軽減し、より良い選択をスムーズにできるようにしましょう。決断疲れでのストレスや誤った判断が減ることで、より質の高い生活を送ることができますよ!

miho
今回も人と関わっていくうえで避けることはできない人間関係の悩みを減らすための手助けになる情報をまとめました。他の記事もありますので、あなたが今よりより生きやすくなる手助けになれば嬉しいです!X(Twitter)でお悩みの募集もしています。