本当に信用できる友達って、いったいどんな人なのでしょうか?古代ギリシャの哲学者アリストテレスも、実は同じような疑問に向き合っていました。アリストテレスは、友情とは何かを深く考え、友達との関係にも「種類」があることを見抜いていたのです。今回は、アリストテレスの友情論をヒントに、本当に信用できる友達とは何か考えましょう。

miho

この記事は次のような人におすすめです!

  • 友達との関係にモヤモヤを感じている人
  • 本物の友情を築きたいと思っている人
  • どんな友達を大切にすればいいのか知りたい

職場や学校、友達関係など、社会の中で生きている限り、人との関わりは避けられません。だからこそ、多くの人が、大なり小なり人間関係の悩みを抱えているのではないでしょうか。
国内で300万部を超えるベストセラー『嫌われる勇気』では、アドラー心理学の考え方として「すべての悩みは対人関係の悩みである」という主張が紹介されています。
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とっても簡単に!アリストテレスってどんな人?

アリストテレスは、今から約2300年前の古代ギリシャに生きた哲学者です。彼は哲学・倫理・政治・生物学など、あらゆる文化に深い影響を与え、今でも人類史上最も多才な頭脳のひとりと言われています。
若い頃は、有名な哲学者プラトンのもとで学び、後にはアレクサンドロス大王(世界征服で知られる王様)の家庭教師も務めました。
アリストテレスは、人間とはどんな存在かどう生きるべきかを真剣に考え、その中で友情についても独自の考えをまとめたのです。

アリストテレスの友情論とは?

3種類の友情

アリストテレスは、友情を「目的」によって3つに分けて考えました。
それぞれに特徴があり、関係の深さや長続きのしやすさも違います。

1.快楽の友情

一緒にいると楽しいから仲良くなる友情
例えば、趣味が同じだったり、遊び友達だったりする関係です。ただ、楽しさがなくなると自然と離れてしまうことも多いと言われています。

2.有用の友情

お互いにとって役に立つから続く友情
例えば、仕事仲間、勉強を教え合う友人、何かメリットがある関係など。でも、利益がなくなれば関係も薄くなってしまうことがあります。

3.徳の友情

相手の「人間そのもの」を好きになり、お互いの成長を支え合う友情
損得や一時の楽しさに左右されず、深い信頼と尊敬に基づいています。

アリストテレスは、この「徳の友情」こそが最高の友情だと考えました。

本当に信用できる友達|徳の友情

アリストテレスが「最高の友達」と呼んだ徳の友情。それは、お互いの「人間としての良さ」を認め合い、尊敬し、支え合う関係です。
この友情は、楽しい時だけではなく、苦しい時にも自然とそばにいてくれる。そんな深いつながりを生み出します。
また、相手のために何かをしてあげるときも、「見返りが欲しいから」ではなく、純粋な思いやりから行動できるのが特徴です。

徳の友情の特徴

  • 相手の幸せを本気で願える
  • たとえ自分にとって不都合な時でも、相手に正直でいられる
  • 一緒にいることで、お互いがより良い人間になろうと出来る

つまり、本当に信用できる友達とは、お互いを高め合える存在なのです。

信用できる友達を見極めるポイント5つ!

では、実際に「この人は本当に信用できる友達かな?」と考えるとき、どのようなところをみればいいのでしょうか?
アリストテレスの友情論をヒントにポイントをまとめました。

1.都合のいいときだけ近づいてこないか?

楽しいとき、うまくいっているときだけ連絡が来るような友達は、快楽や有用の友情にすぎないかもしれません。
苦しい時、辛い時にも寄り添ってくれる人こそ、本当に信用できる友達です。

2.あなたの成長や幸せを喜んでくれるか?

ライバル心から邪魔したり、成功をねたんだりする人は、表面的な関係にとどまっている可能性があります。
本当に信用できる友達は、あなたの幸せを自分のことのように喜んでくれるはずです。

3.損得抜きで支え合えるか?

メリットがないと態度が変わる人は、悠々の友情の範囲を出ていないのかもしれません。
困っているとき、何かを求められなくても手を差し伸べてくれる。そんな姿勢が徳の友情の特徴です。

4.長い時間をかけて育まれているか?

徳の友情は、一朝一夕にできるものではありません。時間をかけて、少しずつ信頼を積み重ねていく中で育っていく関係です。
すぐに「親友だよね!」と盛り上がるより、じっくり育った友情を大切にしましょう。

5.相手の欠点も受け止められるか?

完璧な人なんていないもの。相手の弱さや不完全さをみても、「それでもこの人と友達でいたい」と思えるか。逆に、自分の欠点も受け入れてくれるか。
そんな相互理解があってこそ、本当の信用が生まれます。

「徳の友情」はいきなり完成しているものではない

本当に信用できる友達なんていない…そんな風に感じたとしても、落ち込まなくて大丈夫です。
アリストテレス自身も、徳の友情はとても時間がかかるものだと言っています。
たくさんの時間を共有し、お互いの人柄を知り、時にすれ違いながら、少しずつ育っていくものなんです。
だから、いないと思っても焦らなくていいのです。
今そばにいる人との関係を、じっくり育てていくこと。
それこそが、未来の「本当に信用できる友達」への第一歩なのかもしれません。

何より大切なのは、自分自身が相手にとって「徳の友情」を育てられる存在になろうとすることです。そうして生まれる友情は、きっと何よりも強い絆になるはずです。

まとめ

本当に信用できる「徳の友情」は、最初から出来上がっているものではありません。今いる友達との関係を大切に育て、自分自身も相手にとって「本当に信頼できる友達」になれるように歩んでいくことが大切なのです。

miho

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