SNSのキラキラした投稿をみて、つい周りと比べて落ち込んでしまうことはありませんか?比べてしまう気持ちを手放すことはできないのでしょうか?今回は「人と比べてしまう心理」「周りが気にならなくなる方法」「周りと比べて落ち込んでしまった時に読んでほしい本」をまとめました。

miho
この記事は次のような人におすすめです!
- 人と比べて辛くなってしまう
- 周りの目が気になって、自分らしくいることができない
- SNSのいいねやコメントが気になりすぎてしまう
- 周りの人より自分が劣っているように感じる
- 他人に振りまわされず、自分の軸を持つためのヒントになる本を知りたい
職場や学校、友達関係など、社会の中で生きている限り、人との関わりは避けられません。だからこそ、多くの人が、大なり小なり人間関係の悩みを抱えているのではないでしょうか。
国内で300万部を超えるベストセラー『嫌われる勇気』では、アドラー心理学の考え方として「すべての悩みは対人関係の悩みである」という主張が紹介されています。
このサイトでは、そんな人間関係の悩みを解決するためのヒントをまとめています。
この情報が、あなたの人生を少しでも生きやすくする手助けになれば嬉しいです!
人と比べて辛くなってしまうのは何故?

人と比べてしまうのは、ただのクセではなく、本能的なものです。私たちは進化の過程で「比較する能力」を身に着けたことで、生存戦略を勝ち抜いてきました。つまり、比べること自体が悪いわけではないのです。しかし、現代ではその機能が「不要な自己否定」につながってしまうことが多いです。では、なぜ私たちは周りと比べてしまうのでしょうか?
1.「生存本能」に組み込まれている
私たちは、進化の過程で「谷如比べることが生存に有利」だったために、この習慣を身に着けました。
- 原始時代、人は群れで生きていた
群れの中での自分の位置を把握することが、生存に直結していました。 - 「自分がどのくらい強いのか?」を知る必要があった
狩りや争いで勝ち残るために、周囲と比べることは必要不可欠でした。 - 「仲間の役に立てているか?」を確認する必要があった
役立たずだと思われたら、群れから追い出される可能性がありました。

つまり、「他人と比べる」ことは、昔の人間にとっては生き残るために必要な行動だったのです。この名残が現代でも続いていると考えられます。
2.比べることで「安心」や「危機感」を感じる
人は比較を通じて、自分の立ち位置を確認します。
- 自分が平均以上だと「安心」する
「周りと同じくらいの収入がある」「友達と同じくらい結婚が早い」と思うと安心する - 自分が下にいると「危機感」を感じる
「同期より昇進が遅い」「友達の方がフォロワーが多い」となると不安になる

これは、社会の中で置いていかれないようにするための防衛本能です。
昔は「狩りが下手だと生き残れない」、今は「スキルが低いと仕事がなくなる」という違いはあれど、比較することで自分の現状を把握し、改善しようとする仕組みがあるのです。
3.SNSの影響で「比較のスイッチ」が入りやすくなった
昔は、比較の対象は群れの仲間、身近な家族や友人、職場の人くらいでした。しかし、今はSNSによって、正解中の人と比較できるようになりました。例えば、
- Instagramで「海外旅行に行く友達」を見て、自分の生活がつまらなく感じる
- Xで「努力家の人の投稿」を見て、自分が怠けているように思える
- YouTubeで「成功者の暮らし」を見て、劣等感を抱く

特に、SNSでは人が「良い面」しか投稿しないため、他人のベストな瞬間と自分のありのままを比較してしまうのが問題です。
4.比較には「2種類」ある
人が他人と自分を比べるとき、2種類の比較の仕方をしていると言われています。
上方比較(じょうほうひかく):自分より優れている人と比べる
成長のモチベーションになることもあるが、劣等感を抱きやすい。
例:「友達の方が年収が高い」「同期の方が仕事ができる」
下方比較(かほうひかく):自分より下の人と比べる
自己肯定感が高まるが、慢心につながることもある。
例:「あの人よりはまだマシ」「自分の方が優れている」

人は無意識にどちらかの比較をして自分の立ち位置を測っています。特にSNSでは「上方比較」をしやすく、劣等感を感じやすくなる傾向があります。
5.比較しすぎると「自分軸」がなくなる
比較が習慣になると、次のような弊害が生まれます。
- 本当にやりたいことより、他人に評価されることを優先してしまう
- どんなに頑張っても「もっとすごい人」がいるため、満足できない
- 人の目を気にしすぎて、自分のペースを失う

結果、他人の基準で生きることになり、自分が本当に何がしたいのかが分からなくなってしまうのです。
比較の意識を変えて楽になる方法5選
「比べること」は人間の本能なので、完全にやめることは出来ません。しかし、「どう比較するか」を意識することで、比較に振り回されず、自分の人生を大切にすることができます。
1.SNSの使い方を見直す
SNSは「他人のベストな瞬間」ばかりが目に入るので、比較しやすい環境です。使い方を見直して、過度に比べてしまうことをやめましょう。
- フォローを整理する(見て辛くなるアカウントを減らす)
- 見る時間を決める(ダラダラ見ない)
- 「これは編集された一部分」と意識する
2.比較の対象を「昨日の自分」にする
他人と比べるのではなく、「1週間前の自分」「1年前の自分」と比べるようにすると、劣等感を感じず、自己成長にもつながります。
- できるようになったことを記録する
- 小さな進歩を喜ぶ
3.自分が大事にしたい価値観を明確にする
「世間の評価」ではなく、自分にとっての成功基準を持つと、他人に振り回されにくくなります。
- 「自分が大切にしたいものはなにか?」を考える
- 他人の価値基準ではなく、自分のペースで生きる
4.「上方比較」を「学び」に変える
上には上がいるのは当然です。でも、嫉妬や劣等感ではなく「学べることはなにか?」という視点に変えると、前向きになれます。
- 「この人から何を学べる?」と考える
- 「この人も最初は初心者だった」と想像する
5.比較のループから抜ける時間を作る
SNSや情報の洪水から離れて、自分の世界に集中する時間を作ると、比較の影響を受けにくくなります。
- 読書や趣味に没頭する
- 自然の中で過ごす時間を増やす
6.自分をRPGのキャラだと考える
他人と比べてしまうのは、みんな同じステージで競争していると思い込んでいるから。ゲームのキャラクターを想像してみてください。
- 戦士(筋力重視)
- 魔法使い(知識を深める)
- 商人(お金と取引スキルが得意)
このように、それぞれ違う成長ルートがある上、レベルアップの速度も違います。戦士が「なんで俺は魔法が使えないんだ…」と落ち込む必要はないし、魔法使いが「腕力がないから役に立てない」と思う必要もありません。
自分がどんなキャラで、どんなスキルを伸ばしたいのかを考えれば、比べる相手が間違っていることに気付くことができます。
7.「人間はバイアスまみれ」と理解する
実は、人間の意思決定の90%以上が、無意識のバイアスによって影響を受けていると言われています。人は、自分が見たいものしか見ないし、都合よく解釈する生き物です。つまり、比較して辛くなるのは、脳が勝手に歪めているだけかもしれません。
- 「自分よりすごい人」ばかり目に入るバイアス
実際はそうでもない - 「自分は劣っている」と思い込むバイアス
得意なことが違うだけ
比較して落ち込むのは、脳が「そう思わせている」だけ。「このバイアスがまた出たな」くらいの気持ちで考えてもいいかもしれません。
「周りと比較して落ち込んでしまう人」におすすめの本を紹介!
1.嫌われる勇気(著:岸見一郎)
アドラー心理学をもとに、「他人の期待に応えなくてもいい」「人は誰とも競争しなくていい」という考えを学べる本です。他人と比べてしまう心理を根本から変えてくれます。

2.幸せになる勇気(著:岸見一郎)
「嫌われる勇気」の続編です。比較するのをやめてどう生きるか?を学ぶことができます。「嫌われる勇気」を読んだ後に読むのがおすすめ。

3.星の王子さま(著:サン=テグジュペリ)
イラストの可愛さから、こども向けの作品と思われがちな「星の王子さま」ですが、大人になってから読むと本当に大切なものに気付かせてくれます。大切なのは、他人ではなく自分がどう感じるか」ということを教えてくれる1冊です。

まとめ
どうしても周りと比べて落ち込んでしまう…というのは誰にでもある悩みです。全く人と比べないようにすることは難しいですが、比べ方を変えることで、成長しながら自分らしく楽しく生きていくことができます!

miho
今回も人と関わっていくうえで避けることはできない人間関係の悩みを減らすための手助けになる情報をまとめました。他の記事もありますので、あなたが今よりより生きやすくなる手助けになれば嬉しいです!X(Twitter)でお悩みの募集もしています。