人と話しているときに意見を求められたり、友達と好きなものの話をするときなど、生活していると自分の気持ちや考えを話す場面がたくさんあります。そんな時に自分が今どんな考えなのか、どんな感情なのかが分からないということはありませんか?何故自分の感情が分からないと感じるのでしょうか?その理由と対処法を具体的に紹介します。
miho
職場や学校、友達同士など、この社会の中で生きている限り、人との関わりは必要不可欠ですよね。それゆえにどんな人でも、大なり小なり人間関係の悩みを抱えているのではないでしょうか。国内の発行部数が300万部を超える「嫌われる勇気」でも「すべての悩みは対人関係の悩みである」というアドラーの教えが出てきます。ここではそんな人間関係の悩みについて具体的に考え、より生きやすくなる手助けができれば嬉しいです!
自分自身の感情・考えが分からないと感じるのは何故?
感情が抑制されている
子供のころから、感情を表現することが抑えられていた人は自分の感情を感じたり理解することが難しくなることが多いです。
例
- 家庭環境が良くなく、怒られないように自分の感情を抑えて親の顔色をうかがいながら行動していた
- 長女・長男など、しっかりしていることを求められていて、わがままを言ったり甘えたりすることが出来なかった
- 学校・習い事など厳しいルールのなかで集団行動しなければならず、個人的な発言が出来なかった
- 友達同士のグループから仲間外れにされないため、自分の意見よりも周りに合わせることを優先していた
自己認識の不足
自分自身の内面を知るために必要な、自己分析の時間が少ないと自分が何を感じているのかわからなくなってしまうことがあります。
過去のトラウマやストレスが原因で「解離」が起きている
過去に大きなトラウマや強いストレスを感じる出来事があると、再び同じダメージを受けないように感情に対して鈍感になることがあります。これを「解離」といいます。この状態になると、感情をあまり感じなくなったり、感情がマヒしたように感じることがあります。
過度に考えすぎる
頭の中で多くの考えが巡り、感情に気が付かない場合があります。感情は瞬間的なものなので、思考が優先されると感情に気付くことが出来ないまま流れてしまうことがあります。
自分の感情・考えに気付くための解決策
1,自分との対話を増やす
夜寝る前などに10分ほど一人でゆっくり考える時間を確保しましょう。「今日〇〇の話をしたときどんなことを感じたかな」「今日嬉しかったこと・悲しかったことはあったかな」「自分が本当にやりたいことはなにかな」など、問いかける時間を意識的に持つことで、自分が感じたこと、やりたいことに気付く練習をすることができます。
2,日記を書いてみる
感じたこと、やりたいことに気が付くことができたら、日記を書く習慣をつけてみましょう。やりたいことや気持ちについて、何も制限せずに自由に書きましょう。そうすることで、無意識のうちに隠れていた本音が目に見える形で現れます。書くことで自分の頭の中が整理され、思ってもみなかった気づきを得ることも。また、日記を後から見返すことで、過去と現在の考え方の変化などに気が付くことができ、より深く自分の内面を理解することに繫がります。
3,感情に敏感になる
日常生活で自分がどう感じているかに敏感になることも大切。自分の感情のパターンや傾向を把握し、喜びや満足感、ストレスや不快感を覚えるときに注目することで、自分自身が何を求めているかが見えてきます。以下を参考にして記録をしてみましょう。
感情を記録する出来事の例
- 出来事に対する感情
友達とランチに行った後、「今日のランチでどんな感情を抱いたか」を振り返ります。
楽しかった・少し気まずかった・安心感があった・ストレスを感じたなど - 特定の活動についての感情
仕事や趣味に取り組んでいる時「どんな気持ちだったか」を記録します。
プロジェクトの企画を考えるのは楽しかったが書類整理では退屈でストレスを感じたなど - 人間関係に対する感情
誰かと会話したとき、その会話が「どのような感情を引き起こしたか」「この人と話していると安心する・緊張するのか」を記録します。
駅でたまたま〇〇と会って話したが緊張した。私の話にどう思うか気になった。など - 日常の小さな出来事に対する反応
電車が遅れた、スーパーで店員に対応されたなど、日常の小さな出来事に対して「どのような感情が浮かんだか」を記録します。
電車が遅れたが、意外とイライラしなかった。むしろその時間を使って本を読めたのでリラックスできた。など - ストレスやリラックス・幸福を感じた時
ストレスや幸せを感じた瞬間を記録します。
上司が急に新しい仕事を頼んできた時、プレッシャーを感じた。家でコーヒーを飲みながら好きな音楽を聴いたとき、すごく落ち着いて幸せな気分になった。など - 衝動・欲求に対する感情
突然何かをしたくなったり、食べたくなったりしたとき、その欲求の背景にはどんな感情があるのか観察します。
仕事が終わった後、突然甘いものが食べたくなった。振り返ると、実際には疲れを感じていたようだ。など - 朝と夜の感情の違い
1日の始まりと終わりに自分がどのように感じているかを記録します。
朝は少し憂鬱で元気がなかったが、夜になるとリラックスして気持ちが軽くなった。など
日記帳を持ち歩いて毎日記録するのは難しいと感じる人はこちらの記事で紹介されているアプリがおすすめです。気軽に感情を記録できるものを集めました。
4,様々な体験を試す
自分が何をやりたいのか分からないというときは、できるだけ多くの体験をしてみることもおすすめ。少しでも気になること、興味があることに挑戦することで、自分がどんな活動や状況で楽しさや充実感を得ることが出来るのかがみえてきます。失敗を恐れず、探索することで、自己発見が進みます。
5,子供のころの自分を思い出してみる
大人になると、社会的な期待やプレッシャー、周りの環境などで、本当にやりたいことが見えなくなることがあります。そんなときは子どものころ純粋に好きだったことや、夢中になっていたことを思い出すことも一つの方法です。過去の自分の興味や情熱にヒントが隠れていることも多いです。
6,他者の意見に依存しない練習をする。
他人の期待や世間の価値観に流されていると、本当に自分が何を望んでいるのか見失いがちです。他人の意見を参考にすることは大切ですが、まずは自分の感情や直感を信じるようにしてみましょう。
依存しない練習の例
- 他人の意見に頼る前に、まず自分はどう感じているのかを確認する時間を設けてみましょう。しっかり確認することで、無意識に「他人がどう思うか?」で行動してしまうことを避け、「自分かこれについてどう思っているのか」と意識的に考えることができます。
- 他者の意見を参考にする際は、複数の視点を持つようにしましょう。他人の意見に影響されすぎる場合、一つの意見に強く引っ張られてしまうことが良くあります。そのため、バランスを取るために、なるべく多様な視点を集めるようにすることで、ひとつひとつの意見に対しての依存度が下がり、自分で判断しやすくなります。
7,マインドフルネスや瞑想を活用してみる
マインドフルネスや瞑想は内面に意識を向ける練習になります。そのため、自分の気持ちや欲求に気付くのに非常に役立ちます。日常の忙しさや雑念から離れ、自分の内面に静かに耳を傾けることで、隠れていた感情や思考が浮かび上がりやすくなります。
8,やりたいことリスト・目標ボードを作ってみる
やりたいこと・目指す方向が分かるようになってきたら、それを視覚化するためのやりたいことリスト・目標ボードを作ってみましょう。理想のライフスタイルや、やりたいことを具体的にイメージするために、雑誌・本などのページの写真を撮ったり、画像を集めたりすることもおすすめです。
まとめ
今回は自分の感情・気持ちが分からないという人の原因と、試してほしい解決策をまとめました。自分の感情を理解すると対人ストレス減ってコミュニケーションが楽しくなったり、趣味が増えたりなどメリットがたくさんあるのでぜひ試してみてください!
miho
今回も人と関わっていくうえで避けることはできない人間関係の悩みを減らすための手助けになる情報をまとめました。他の記事もありますので、あなたが今よりより生きやすくなる手助けになれば嬉しいです!X(Twitter)でお悩みの募集もしています。